ワゾ4
「翔子ちゃん?」
だが、翔子は安堵したかのような表情を象っていた。
「……今日は、二月十三日……なんだけど、私は……二月十四日だと思う……」
「なんだって?」
総司は予想してなかった返答のせいでそう言ってしまった。
「え?そ、その……やっぱり今日は、二月十三日……」
「今日は十四日で、昨日は十三日で、いいんだよね?」
総司は思わず翔子の両肩に手を乗せ、鬼気迫る表情で彼女を凝視しながら呟く。
翔子は顔を赤くしながら無言で頷く。
「昨日は、二月十三日だったよね?」
念を押す。自分の聞き間違いでないかを確認する為に。
昨日を体験していたなら、彼女の昨日の日付は二月十三日と認識しているはず。
翔子は頬を赤く染めながら、
「う、うん」
それだけを言って頷く。
肩が軽くなった気がした。
ほっ、と一息ついて、翔子の肩から手を下ろし、再び歩き出す。
思わず、
「……はははは!」
総司は笑ってしまった。
登校途中の周りの生徒はそれこそ奇異の目で見ているが、仕方が無いことだろう。